モダンな栄養

管理栄養士のブログ

プロバイオティクスの可能性

プロバイオティクスとは

人体に良い影響を与える微生物。大塚チルド食品のホームページ*1では、以下のように説明されています。

1989年にイギリスのフラー博士によってプロバイオティクスが提唱されました。その“プロバイオティクス”とは、腸内フローラのバランスを改善し、カラダによい作用をもたらす生きた微生物のことです。

糖尿病治療を助ける?

アメリカの糖尿病雑誌を紹介したホームページ*2では、以下のように報告されています。

遺伝子を改変した乳酸菌が、グルカゴンライクペプチド-1(GLP-1)の分泌を促進し、糖尿病ラットの高血糖を30%低下させた、という米国コーネル大学からの研究報告。

つまり、
乳酸菌により血糖値の低下作用が認められた
ということです。

また、その作用機序として以下のように説明しています。

不活性な全長型GLP-1は、ラットとヒトで小腸内皮細胞を刺激してインスリン分泌細胞に変化させることが知られている。研究チームは、このGLP-1を産生する乳酸菌を糖尿病ラットに経口投与することによって、小腸上部の内皮細胞が再プログラミングされて、グルコースに反応してインスリンを産生する細胞に変化することを確認した。

つまり、
血糖値を低下させるホルモンを分泌する細胞を乳酸菌が作った
ということです。


今後の研究

現在は動物実験のみですが、今後は人での実験に移行すると想定されます。
そうすると、糖尿病患者の血糖値改善に寄与することができるようになるかもしれませんね。